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ABBYY Timeline 6.0なら、組織が「プライマリーパス(主流とする業務の流れ)」を容易に見つけることができるようになり、オペレーショナル・エクセレンス(業務運用の優位性)を加速させます

6月8日, 2023

ABBYY Timeline Process Intelligenceの最新版には、プロセスマイニングをより身近に、より使いやすくするための新機能が追加されており、業務遂行における理解を深めることができます。プロセスインテリジェンスについてお客様と話していると、プロセスがどのように実行され、人々がどのように働いているかを迅速かつ容易に理解し、それを経営陣や自動化のチームに伝えることが、仕事を変革する上でいかに重要であるかということを実感します。

2023年2月23日に開催されたウェビナー動画で、ABBYY Timelineの最新機能を実際にご覧ください!(英語)お申し込みはこちらから

私たちはお客様の声を反映した、最新版ABBYY Timeline 6.0のリリースをお伝えできることを心より嬉しく思っています。今回のバージョンでは、お客様のビジネス目標や成果に沿った新機能がたくさん含まれています。

Timeline 6.0は、インターフェースを一新し、より必要な情報を得やすい外観となっています。今回のアップデートでは、より直感的で使いやすく、かつ機能的にプロセスの詳細を追求・考察できるようにするためのスムーズなユーザー体験を実現しています。新しくなったナビゲーションパスでは、使用状況、データ、コンテキストを隅々まで把握することができます。 論理的な要素のグループ分けと一般的なデザインアプローチは、より優れたフローと運用形態をもとに構成されており、解析をどのように行うかに焦点を当てています。

新機能により、プロセスの理解を深め、自動化の新たな可能性を開きます

Timeline 6.0では、プロセス・スキーマ*が大幅に変更されました。使い慣れた機能はそのままに、飛躍的な機能拡張が行われています。プライマリーパスと呼ばれる新しいスキーマタイプでパフォーマンスが強化され、最も頻度の高い、共通のイベントフローを確認できるようになりました。さらに、プライマリーパスは、共通のフローからの逸脱を発見し、その理由をさまざまな角度から明確に見出すための管理機能を備えています。
*スキーマ:データベースにどのような種類のデータをどのような構造で格納するか定義したもの

Primary Path View - ABBYY Timeline

この機能により、相互作用性の高いダッシュボード*を備えた新しいスキーマがもたらされます。そこから、プロセス実行のあらゆる側面における詳細なインサイトを得ることができます。ダッシュボードは柔軟な構成になっているので、ファクト、指標、グラフをカスタマイズして表示させることも可能です。
*ダッシュボード:さまざまなデータや情報を視覚化し、画面一つにまとめて一覧表示する機能(上記画像)

プロセスを深く掘り下げる

  1. 新しいプライマリーパス・スキーマを使えば、タイムラインにおける典型的なイベントフローを見ることができます。
  2. 既存のスキーマを見直したり、特定のシナリオを視覚化したり、新しいスキーマを作成・分析したりするには、プロセススキーマの改良版であるマイルストーンスキーマに切り替えます。
  3. Viewsを構成するボードは、チャート、ディメンション、セットメトリック、インターバル、イベントデータ等の必要情報が表示可能です。またTilesにより、さまざまな設定ができます。

スキーマとViewsは共依存関係にあり、Tiles内のデータ変更はスキーマに影響を与え、スキーマ構造が変更されると、それに応じてViewボード上のデータも再計算されます。この相互作用により、必要とするデータを即座に把握、最適な分析作業を進めることができます。

より多くのデータにアクセス

対応するデータソースを拡充しました。 Timeline 5.3以降は、サードパーティ製のODBC(Open Database Connectivity)ドライバが用意されているため、PostgreSQL、MS SQL、Oracleなど様々なデータベースからデータをアップロードすることができます。 ODBCコネクタは、ETL(Extract, Transform, Load Repository)データソース設定の外部インポートアダプタとして利用可能です。

プロセスのシミュレーション

プロセスの潜在的な変化をシミュレートし、その変化がビジネスプロセス全体に及ぼす影響を評価します。ABBYY Timelineのプロセスシミュレーション機能を使用すると、最適化されたプロセスの効果を見極めることができます。
Process Simulation - ABBYY Timeline

Blue Prism RPA内での密接な統合

デスクトップユーザーのインタラクション(操作)を分析し、プロセスの詳細とシームレスにリンクすることで、ユーザー、プロセス、コンテンツ間の結び付きを強化します。前作のTimeline 5.3において、タスクマイニング機能が強化され、使い勝手が向上しています。

タスク名の表示

タスクマイニングのプロジェクトでは、データセットの切り替えが簡単にできるようになりました。すべての表示画面が選択したタスクに対応し、必要なときにどの表示画面からもタスクの内容を変更することができます。

フォームの識別

タスクマイニングは、ユーザーの行動を記録・分析するにあたり、完全に新しいアプローチ「フォーム」を採用しました。フォームとは、1つのアプリケーション、ウィンドウ、またはWebページにおける、ユーザーの連続したアクションのことをいいます。これらはプログラムによって自動的に検出され、フォームエディタの表示画面で確認することができます。

フォームエディタ

フォームエディタは、自動検出されたフォームを確認して、タスク定義の品質を向上させるための全く新しい機能です。これにより、結果の管理が可能になり、より手軽で正確な解析が実現されます。

タスク定義エディタ

前回のTimeline 5.3リリースでは、タスク定義エディタのメカニズムにいくつかの機能を導入し、ニーズに合わせて自由にタスクを設定できるようになりました。同時並行タスクに対応しており、このインターフェースを通じて手動で設定することで、将来的な解析の精度を最大限に高めることができます。この機能により、以下のようなことが可能になりました。

  • タスク定義アクション: タスク定義エディタでは、新しいタスク定義の追加、元のシーケンスからタスクへの要素のドラッグ&ドロップ、タスク名の変更、フォームタイプ(必須、削除済みなど)の選択、特殊なカッティングモードの設定、さらにログの適用と切り捨てが可能です。
  • 要素の無視: アプリケーション、フォーム、またはアクションタイプを選択し、無視するようにマークすることができます。ログを切り捨てた後は、これらの項目が表示されなくなります。
  • サブタスク: ログを切り捨てるときに、「他のタスクの一部にしてもよい(Can be a part of other tasks)」というオプションを有効にすると、そのサブタスクは他のタスクの中に表示されるようになります。そしてそれは、サブタスクという属性で、同じタイムライン内に保持されます。
  • コントロールレベル: コントロールレベルでタスクのステップを確認することができるようになりました。このダイアログは、選択されたフォームのすべてのコントロールを一覧表示し、より細かなタスク設定を可能にします。ここでは、フォーム全体ではなく、タスクの開始または終了地点における特定のコントロールを選択することができます。

タスクの必須属性は、タスク詳細が記されたPDD(プロセス定義ドキュメント)としてエクスポートできるようになりました。このドキュメントは、タスクとそのプロパティの概要をPDF形式またはMicrosoft Word文書でエクスポートされ、自動化ソリューションを作成するための基礎資料として利用することができます。これにより、ユーザーは、共通のワークフローを事前に調査し、プロセスに関与するシステム、発生するイベントの頻度、パフォーマンスに影響を与える決定要素の存在、およびプロセスの統合の機会を評価することができます。

同時に、包括的なツールとして、自動化の方向性のビジョンを形成し、プロセスの理想像を描き出し、それを開発要件に変換するための役割も担っています。その柔軟なビジュアル構成により、複雑なプロセスがわかりやすく明確に表現され、共有も簡単にできるようになります。

お客様の声に耳を傾け、個人情報保護の改善に努め、お客様のデータを安全に保護します

Timeline 5.3以降では、サブスクリプション停止期間が終了した時点で、お客様の個人情報はすべて削除されます。有効期限が切れるとサブスクリプションが停止され、サブスクリプション停止を知らせる一連のメールが事前に送信されます。30日間停止されると、プロジェクトやリポジトリ、アカウント、サブスクリプションの記録などに関するデータが消去されます。

ABBYY Vantageドキュメントプロセスのモニタリングと最適化

データがビジネスの生命線であるならば、運用面ではシステムとプロセスが最適に機能しているかどうかを知ることが次なる条件となります。その可視性を確保するために、ABBYY Vantageに新しいデータウェアハウスを導入し、すべてのプロセスのトランザクションデータを保存できるようにしました。将来的には品質分析データも利用できるようになる予定です。

ABBYY Timelineに接続するために構築されたVantageウェアハウスの新しいデータにより、以下のようなステップにおいて明確な道筋をつけることができます。プロセス実行の分析とモニタリング、品質と運用面における管理、プロセスがSLA(サービス品質保証)を満たしているかどうかの確認、エンドツーエンドにおけるワークフローの分析とモニタリング、ドキュメントトランザクションプロセスデータと他の主要システムを組み合わせたエンドツーエンドのビュー取得など。

Process Mining Artificial Intelligence (AI) Intelligent Automation